★遠藤航はスタメン出場して攻撃では1点目の起点となるピンポイントのサイドチェンジ、守備では即時奪回でリヴァプールに安定感をもたらす活躍で勝利に貢献。
前半にサラーとロバートソンの得点で前半を折り返したリヴァプールは後半早い時間帯にもガクポとエリオットが得点を奪い4対0とする。しかし、トッテナムも意地を見せ途中交代のリシャルリソンとエースのソン・フンミンの得点で2点差まで詰め寄るが結果は4対2でホームのリヴァプールが勝利してかろうじて優勝の可能性を残す。一方のトッテナムはここにきて4連敗とチャンピオンズリーグ出場が遠のく敗戦。遠藤は後半19分までプレーしてお役御免の途中交代となった。
scene①リヴァプールの華麗なサイドチェンジがトッテナムの守備陣を翻弄
リヴァプールの1点目は中央にいた遠藤から左のガクポに展開、そこからガクポが中にドリブルしながらセンタリングしたボールにサラーが頭で合わせた得点。美しい得点であったがサラーのマーク役・エメルソンの守備も甘かった。4点目も右サイドのアーノルドから左サイドのロバートソンへの長いサイドチェンジ、ロバートソンからサラーへ展開してのエリオットのゴラッソが決まった。4点目は華麗なサイドチェンジが展開される段階で点が入る雰囲気がした。あれだけ左右に揺さぶられたらトッテナムの守備陣は対応できないだろう。前半終了して控え室に選手が戻る際にトッテナムDFのロメロとエメルソンが言い争いをしている場面があり、GKヴィカーリオが慌てて間に入るシーンがあったがチームとしても一体感を欠いていることを象徴するシーンであった。
SCENE②遠藤航、即時奪回で攻撃の起点になる。
この日もアンカーポジションでの出場となった遠藤航は、相手ボールになるとすかさず体を寄せてボール奪取を試みていた。それも、もの凄いスピードで前へ出てボールホルダーにチャージしていた。そこで奪えなくても態勢を崩した相手から味方チームメイトがボール奪取していた。リヴァプールの守備の起点は間違いなく遠藤だった。遠藤のボールロストは後半開始早々にボールコンロトールが長くなったことろをビスマに奪われたシーンくらいだろう。それ以外は後半途中交代するまで完璧なプレーを続けていた。攻撃でも起点となっていたのは遠藤だった。1点目は中央にいた遠藤から左のガクポに展開して、ガクポがドリブルで中に持ち込み右のサラーに送ったボールにサラーが合わせたゴールだった。途中交代は間違いなく4点リードでのお役御免での交代だっただろう。
SCENE③リヴァプールとトッテナムの攻撃時の差は起点の差
トッテナムは攻撃時には2CBとGKで構え2SBが中に絞ってビルドアップするやり方だ。開幕当初はそのスタイルが攻撃を牽引していたが相手チームも研究して中に人数をかけてきている。そして、基本的にはロングボールを蹴らないので相手も読みやすく、はめられるシーンが多くなってきていた。この試合でも前半33分に右サイドのロメロ、ポロ、クルゼフスキー、ビスマが絡んで局面を打開して左サイドへ展開したシーンがあったが、ギリギリ感は否めなかった。クルゼフスキーの個人技で何とか局面を打開したにすぎない。再現性は全く感じられないシーンであった。蹴ったとしても前線でボールを収められる選手がいない。この試合はソンがトップに入っていたが、ソンが一番活きるポジションはボールを収めるトップのポジションではなく、収めたボールを貰うウィングだ。あのポジションでは相手の脅威に全くなっていない。左ウィングに入ったブレナン・ジョンソンも活きてなかった。ソン同様、彼が活きるポジションは左より右である。事実、後半リシャリルソンがトップに入ってからは右サイドにポジションを変えてアシストを決めている。シーズン終盤に来てハリー・ケインの存在の大きさを認識させられることとなった。
対するリヴァプールはガクポがトップに入り上手くボールを収めていた。ガクポがボールを収めて起点となることで、チームが前向きになれていた。1点目のサラーへのアシスト、3点目はDFロメロの上からヘディングで決めており個人的にこの試合のMVPはガクポだ。ここのトップのポジションの差がそのまま4対2という試合結果となったに違いない。
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