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VISION 夢を叶える逆算思考ー三笘薫/世界屈指のドリブラーになるために必要なことが分かる一冊

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 今回は世界最高峰のイングランドプレミアリーグで活躍する三笘薫選手の「VISION 夢を叶える逆算思考」を紹介します。三笘選手がなぜ世界屈指のドリブラーになることができたのか?三笘選手自身が幼少期から今に至るまでどのようにサッカーと向き合ってきたかをを語ってくれています。全ては紹介しきれませんので三笘選手が2023年1月にJPFA(日本プロサッカー選手会)最優秀選手賞を受賞した時に、海外に挑戦してみたい子供たちに向けて贈った「3つのアドバイス」から抜粋及び要約して紹介させて頂きます。

VISION① 自分にしかない武器を持つこと/「プロになるために必要なプレーなんだ」

 川崎フロンターレのU12時代は、練習でも試合でもとにかくドリブルを仕掛けることを意識していた。どんな選手を相手にしても絶対に勝てるわけではない。もちろん、何度もボールを失うこともあった。試合でチームに迷惑をかけたこともあると思う。チームメイトから「パスを出せよ!」と文句を言われ、「何でだよ!」と言い返したこともあった。相手チームの同じポジションの選手と比較して、コーチに諭されることもあった。その選手は自分でドリブルするのではなく頻繁にパスを出すことでチームに良いリズムを生んでいたため、コーチに「君のプレーに足りないのは、ああいうところだよ」と、具体的に指摘されたこともあった。それでも僕はドリブルにこだわり続けた。チームワークは大切だがプロになるために絶対に譲ることのできない「個」にこだわらなければならない部分があったからだ。それはまさに「プロになるために必要なプレーなんだ」ということを考えた上での覚悟を持った選択だった。それに当時は、「今は失敗していい時期なんだ」と考えていた。目の前の試合も大事だが、僕が一番立ちたいのはプロのピッチだったからだ。

 「1対1にこだわる」、「自分で仕掛けてやってやるんだ」というメンタリティが揺らいでしまったら、ドリブルを武器としてサイドで生きていくアタッカーは失格だと思う。そういう常にブレずに仕掛ける心構えが折れてしまったら、その時点でディフェンダーでも中盤の真ん中でもいいから、自分のポジションをコンバートしたほうがいいかもしれない。それくらいに、「ドリブラーとしてのこだわり、プライド」は必要なのだと思う。

VISION

 三笘選手にとっては目の前の試合に勝つことが目標ではなくプロになることが目標であったため、パスを選択するのではなく失敗してもドリブルに拘って「個」を磨くプレーを選択し続けた。プロになることから逆算して、この段階では「個」を磨くドリブルに拘った三笘選手の「プロになるんだ」という意思の強さがそうさせたに違いない。

VISION② 自分を分析する力/何をアップデートするのか「自分を変えられる力」を持て

 U18からプロになるのではなく大学進学を決めた。プロの世界に入ったら、年齢など一切関係なく、とにかく最優先で結果が求められることは分かっていた。高校を卒業したばかりの選手が成長するまで、プロのクラブは悠長に時間をあたえてくれないことも理解していた。しかし、結果をあまりにも求められると、誰でもリスクを冒してチャレンジしようという意識は薄れて、保守的になってしまいがちだ。このため、僕が高校を卒業してすぐにプロに行ったとしても、周囲からも色々なことを言われて集中できなかっただろうし、自分の能力を最大限にのばせないだろうと客観的に考えていた。

VISION

 高校卒業時点での三笘選手はプロになるのが最終目標ではなく、日本代表の中心選手となり海外クラブで活躍することを目標にしていた。そこから逆算すると高校からプロになるのは彼の進むべき道ではなかった。三笘選手の目標が「プロになること」だったら、彼はきっと高校からプロになっていたに違いない。ここにも逆算思考が働いている。「遠回りのようにみえるがそれが一番の近道である」という有名な言葉を具現化した三笘薫の大学経由でのプロへのアプローチである。

VISION③ 毎日の努力を積み重ねる/「愚直に」「アップデート」

  僕自身、小さい頃から夢を持ち続けていた。そして、そのためにすべきことを毎日実践してきた。「将来なりたい自分」にたどりつくために逆算をして、技術やフィジカルといった選手としての能力を伸ばす計画をたて、色々な知識や考え方を学び取りながら、成長してきたのだと思う。僕が毎日努力し続けてこられたのは、「後悔したくない」という気持ちが強かったからだ。もちろん、今少年時代を振り返れば「もっと、こういうトレーニングをしておけばよかった」と思うこともあるが、それでも、その時できる精一杯で一日一日を大事にすごしてきたという自負はある。そういう子供の頃から重ねてきた成長の体験は、僕の中にしっかりと残っている。目標を設定し自分をアップデートし続ける考え方は、現在も僕の大事なメソッドになっている・・・

VISION

 一見、誰でもできる簡単なことに思われがちだが、実は一番難しく継続しにくいメッセージだ。特に幼少の子供たちには届きにくいメッセージだと思う。なぜかと言うと、毎日の地道な努力というのはすぐには成果がわからないからだ。自分のアップデートがすぐに肌で感じることができればモチベーションにもなり継続しようと思うが、こればかりはある程度日数が経過しないと自分のアップデートを肌で感じることができない。三笘選手は頭が良く自分の将来を逆算思考で考えて地道な努力を日々積み重ねて世界最高のウィンガーになった。だから、スゴく説得力がある本であり、子供たちにはこの本をぜひ読んで欲しい。大人達もこの本を読んで子供たちに三笘選手のメッセージを伝えて欲しい。三笘選手のような超一流選手は生まれながらの素晴らしい才能を持ったエリート選手であると捉えられがちではあるが、影では「愚直な」努力を積み重ねて、常に自分自身を「アップデート」させていることがはっきりとわかった。三笘選手の成功体験を伝えることでサッカーに励む子供達や中学、高校、大学の選手、さらにはお父様、お母様、指導者の方々、そしてビジネスパーソンなどを含む全ての人の一助となれば幸いだと締めくくっている。

 私も三笘選手のファンで三笘選手のプレーを楽しみにしている一人です。この本を読んで一層三笘選手のことが好きになりました。より多くの人にこの本を読んで欲しいと思い紹介させて頂きました。これからも三笘選手を応援していきたいと思います。

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