UEFAチャンピオンズリーグが24-25シーズンに大改革される。新しいフォーマットの主な変更点の1つ目は出場クラブが現在の32から36と4チーム増える点である。2つ目は、現行のグループステージ制が廃止される点である。「スイス式トーナメント」による全36チームで争われるリーグ戦方式が採用される。リーグ戦の段階で参加クラブは最低8試合を戦うこととなり、うち4試合がホームで4試合がアウェイでの開催となる。今回は1つ目の変更点である出場チームが4チーム増える点にフォーカスしていきたい。それだけ日本人選手が世界最高峰のチャンピオンズリーグに出場できるチャンスが増えて楽しめるからだ。23ー24シーズンも各リーグ佳境を迎えており、リーグ戦の順位もかたまってきたので出場できる日本人選手は誰なのかを予想していきたい。
1チーム目:過去5年のUEFA 国内協会ランキングで5位、協会チャンピオンシップで3位にランクされたクラブ
現行フォーマットだとUEFA国内協会ランキング5位の国は1,2位のチームのみがストレートで本戦に出場できたが、今回のフォーマット変更で3位のチームもストレートで本戦出場できることとなった。この恩恵を受ける国はランキング5位のリーグ・アンだ。ここでランキングを確認しておきたい。
順位 | 国 | ポイント | 枠 | 1 | 2 | 3 | 4 |
1 | イングランド | 104303 | 4 | シティ | アーセ ナル | リヴァ プール | アストン ヴィラ |
2 | イタリア | 89998 | 5 | インテル | ACミラン | ボローニャ | ユヴェントス |
3 | スペイン | 89239 | 4 | R マドリード | ジローナ | バルセロナ | A マドリード |
4 | ドイツ | 86624 | 5 | レバー クーゼン | シュツット ガルト | バイエルン | ライプティヒ |
5 | フランス | 66831 | 3 | パリSG | モナコ | ブレスト | ニース |
6 | オランダ | 61300 | 2 | PSV | フェイエ ノールト | ー | ー |
7 | ポルトガル | 56316 | 1 | スポル ティング | ー | ー | - |
ヨーロッパコンペティションに参加した各協会のクラブが1シーズンに獲得したポイントを合計し、クラブ数で割ったものが当該協会の1シーズンのランキングポイントになる。ここでのランキング指標となる期間は過去5年である。過去5年でランキング化すると5位はフランスである。今までのフォーマットだと5位の国は2位までがストレートでの本線出場となり3位は予選からの出場となっていたが、24-25シーズンからは3位のチームもストレートで本線出場となる。その恩恵を受けるチームは現在3位のブレストである(5月11日現在)。南野所属のモナコは5月11日現在2位で4位のニースとは6ポイント差。お互い残り2試合を残しており数字上は逆転可能だがほぼ当確と言っていい。
2,3チーム目:前シーズンのUEFA 国内協会ランキングで1,2位、協会チャンピオンシップで5位にランクされたクラブ
2,3チーム目は、前シーズンに各クラブの総合成績で最も優れた成績を収めた協会に与えられる。これら2つの協会は、国内リーグで UEFA チャンピオンズ リーグの順位に次ぐ最高ランクのクラブに1つの出場枠を獲得します。この恩恵を受ける国はランキング1位のセリアAと2位のブンデスリーグだ。ここでもランキングを確認しておきたい。
順位 | 国 | 枠 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 |
1 | イタリア | 5 | インテル | ACミラン | ボローニャ | ユヴェン トス | アタランタ | ASローマ |
2 | ドイツ | 5 | レヴァークーゼン | シュツット ガルト | バイエルン | ライプティヒ | ドルトムント | フランクフルト |
3 | イングランド | 4 | シティ | アーセナル | リヴァ プール | アストン ヴィラ | トッテ ナム | |
4 | フランス | 3 | パリSG | モナコ | ブレスト | ニース | ||
5 | スペイン | 4 | R・マドリード | ジローナ | バルセロナ | A・マドリード | ビルバオ | R・ソシエダ |
先ほどのランキングと違う点は前シーズン1年の成績でランキングされている点だ。前シーズンと言っても今シーズンの成績のことである。今シーズンだけに限るとプレミアリーグは3位となり新フォーマットの恩恵を受けることができない。5月11日現在でヨーロッパコンペティションも終盤を迎えランキングがかたまってきて、1位がセリアAで2位がブンデスリーグでほぼ決まりである。セリアAで5位のアタランタとブンデスリーグで5位のドルトムントが新フォーマットの恩恵を受けてチャンピオンズリーグ出場権を手にする。
しかし、まだ決定してない点がある。セリアA5位のアタランタはヨーロッパリーグ決勝に残っており、仮にアタランタが優勝したらヨーロッパリーグ王者として24-25シーズンのチャンピオンズリーグ出場権を獲得する。そうなると6位のASローマが出場権を得ることになる。ブンデスリーグ5位のドルトムントもチャンピオンズリーグ決勝に残っており、仮にドルトムントが優勝したらチャンピオンズリーグ王者として24-25シーズンのチャンピオンズリーグ出場権を獲得する。となると、前述同様ブンデスリーグ6位のフランクフルトが出場権を得ることになる。日本人目線で話をすると鎌田が所属するラツィオが現在7位である。6位のローマとの勝ち点差は4で残り3試合。不可能な差ではない。アタランタがヨーロッパリーグで優勝して、ラツィオが残り3試合で勝ち点をのばし6位でフィニッシュすれば鎌田の来季チャンピオンズリーグ出場が確定する。監督が変わってから鎌田はレギュラーで試合に出ており期待できる。こういった状況になるとセリアAにも注目せざるを得ない。
残りの1枠は「チャンピオンズ・パス」を通じて出場資格を得るクラブの数を4クラブから5クラブに拡張することにより、国内チャンピオンに 1 つの出場枠が与えられる。
日本人プレーヤーは誰が来季のチャンピオンズリーグの出場できるのか?
では、日本人選手ではどのプレーヤーが来期のチャンピオンズリーグに出場できるのか?5月11日現在で纏めてみた。
リーグ | チーム | プレーヤー | |
プレミアリーグ | アーセナル | 冨安健洋 | 当確 |
リヴァプール | 遠藤航 | 当確 | |
ブンデスリーグ | シュツットガルト | 伊藤洋輝 | 当確 |
リーグ・アン | モナコ | 南野拓実 | ほぼ確定 |
プリメイラ・リーガ | スポルティング・リスボン | 守田英正 | 確定 |
エール・ディビジョン | フェイエノールト | 上田綺世 | 確定 |
スコティッシュ | セルティック | 古橋享吾 | ほぼ確定 |
前田大然 | ほぼ確定 | ||
旗手怜央 | ほぼ確定 | ||
岩田智輝 | ほぼ確定 | ||
小林友希 | ほぼ確定 | ||
セリエA | ラツィオ | 鎌田大地 | チャンスあり |
ベルギー | サン・ジロワーズ | 町田浩紀 | チャンスあり |
これから移籍もあるので確定ではないが、現状上記選手が来季チャンピオンズリーグに出場する、もしくは出場する可能性があるプレーヤーだ。来シーズンもチャンピオンズリーグを楽しむためにできるだけ多くの日本人に出場してもらいたい。
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