★マンチェスター・シティとの頂上決戦でMVPを獲得した遠藤航
プレミアリーグ第28節、マンチェスター・シティとの頂上決戦。遠藤航はいつものようにリヴァプールのアンカーポジションでのスタメン出場を果たした。試合は前半にシティがデザインされたコーナーキックからストーンズのゴールで先制するも、後半にリヴァプールがマクアリスターのPK弾で同点に追いつき、このままドロー決着となった。
scene①遠藤がデ・ブライネを抑え込んだ中盤の差
リヴァプールとシティで明確な差があったのは中盤の連動性だ。リヴァプールは遠藤、マクアリスター、ソボスライ(後半途中からエリオット)が良い距離感でワンタッチパスを繋ぎ密集を打開していた。対するシティはデ・ブライネが遠藤に監視され、中盤の距離感もありなかなか良い形でハーランドやフォーデンにボールにボールを繋げてなかった。途中交代したデブライネが不満を露わにしていた様子からも、シティの攻撃が上手くいってなかったのがわかる。それでも個の打開力でフォーデンやデブライにフィニッシュまで持って行くシーンはあったものの、リヴァプールにとってはそれほど怖くない攻撃であった。
その中盤で遠藤はシティ攻撃の中心であるデ・ブライネを監視し続け、決定的な仕事をさせなかった。攻撃の起点になるデ・ブライネを遠藤がことごとく潰しボールを奪い、そこから鋭い縦パスを供給してリヴァプールの攻撃へと展開していた。グアルディオラはこのリヴァプール優位な展開を変えるべくデブライネに代えてコバチッチを入れるも状況は変わらなかった。因みに遠藤の走行距離は12、16kmと両チームトップの数値を記録している。
scene②ブラッドリー、クアンサ、エリオットの堅実プレー
リヴァプールは若手選手も落ち着いてプレーしてチームに安定感をもたらしていた。派手さはないが堅実にプレーしてミスも少なかった。若手に見られがちな荒削りな部分もなく、遠藤との距離感も良かった。遠藤にとってはプレーしやすかったに違いない。エリオットは後半途中まで3トップの右でプレーし、後半はインサイドハーフでプレーしたが随所に顔を出しパスを受け、パスの出しどころないとみるや、自らドリブルで中へ切り込んで攻撃に変化をもたらしていた。
scene③ウォーカーの圧とドクのファール
その試合で感じた気になるプレーだが、三笘も嫌がるウォーカーの前への圧である。サイドの選手にボールが入るタイミングで必ず前へプレッシャーをかけていた。ボールを持った選手はそれで一旦後ろに下がりリズムを崩す。対面したディアスはそれでも何度も仕掛けていたのは流石だと感じた。
最後に後半アディショナルのドクのマクアリスターに対するプレーだ。ペナルティエリア内でドクがクリアしようとした足がマクアリスターの胸に当たっていた。ペナルティと判断されてもよかったプレーである。なぜ笛が吹かれなかったのか、なぜVARとならなかったのか。それと同時に試合終了のホイッスルで首位決戦はドロー決着となり、今節勝利を上げて勝ち点3を積み上げたアーセナルが首位に浮上した。
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